インフルエンサーマーケティングのKPIとは?設定や効果分析ツールなども解説!
インフルエンサーマーケティングのKPI設定方法や、効果分析ツールの使い方を詳しく知りたい方は必見。KPIとはどのようなもので、設定することで何のメリットが得られるか、気になることでしょう。この記事では、インフルエンサーマーケティングの効果分析ツールの使い方なども紹介しています。ぜひ、参考にしてください。
インフルエンサーマーケティングのKPIとは
インフルエンサーマーケティングのKPIとは何でしょうか。KPIとは何かを知ったうえで、目的に合わせたKPI設定をするのは大切なことです。KPIの説明と、目的に合わせたKPI設定する具体例を紹介します。
インフルエンサーマーケティングにおけるKPIで目標達成までのイメージをつかむ
インフルエンサーマーケティングにおけるKPIで、目標達成までのイメージをつかむことによって得られる効果は何でしょうか。
KPI(KEY PERFORMANCE INDICATOR)とは、重要業績評価指標です。評価指標を細かく分けて、目標数値を掲げることで、目標達成までのイメージをつかめるでしょう。KPI設定を十分に行うことにより、目標達成するための必要な手順をチェックできます。
目標達成するための手順チェックで、具体的に何をすれば達成できるか、できないかが見えてくるでしょう。
今のままでは目標達成できないと判断した場合には、何をすれば達成できるようになるのかを分析することも可能です。
インフルエンサーマーケティングのKPI具体例
インフルエンサーマーケティングのKPI具体例を紹介します。KPI具体例を見ることにより、インフルエンサーマーケティングにおけるKPIには何の要素が大切なのかが見えてきます。飲食店を経営していた場合「売上金額●●億円」を、目標に定めたとしましょう。
飲食店では「回転率」「客数」「客単価」で売上を計算するので、KPIとして設定するのは3つです。KPIを何で設定するかが決まれば、具体的な構想を練っていきます。
KPI設定 | 目標達成するための構想 |
回転率を●●回転に上げる | テイクアウト・立ち食いコーナーを導入 |
客数を●●人増加 |
|
客単価を●●円に上げる | 定食メニューを●●つ増加/店平均価格より●●円高いメニューの作成 |
インフルエンサーマーケティングのKPI設定を行う際は、以上のように具体的な行動と数字を掲げ、目標達成するための構想を練ります。
目標達成するための構想を練る際は、具体的な行動と数字を設定することにより、インフルエンサーマーケティングのKPI設定を行うときに感情論のみで「売上金額を上げるためにひたすら頑張る」ということがなくなるでしょう。
インフルエンサーマーケティングのKPI設定ポイントと方法
インフルエンサーマーケティングのKPI設定ポイントと方法を押さえることは大切なことです。
KPI設定ポイントと方法を押さえることにより、目標達成の構想を練りやすくなるでしょう。KPI設定ポイントの特徴と5つのKPI設定方法を紹介します。
インフルエンサーマーケティングのKPI設定ポイント
インフルエンサーマーケティングのKPI設定ポイントは「SMART」の特徴を意識すると良いでしょう。
SMARTの特徴 | 概要 |
SPECIFIC | 具体的に/明確/特定 |
MEASUREABLE | 測定可能な/重要な/重大な |
ACHIEVABLE | 達成可能な/実現される可能性 |
RELATED | 目的に関連した/密接 |
TIME-BOUND | 期限を決めて/期限付きの |
インフルエンサーマーケティングにおける適切なKPI設定は「SMART」の特徴を意識することで可能となります。
インフルエンサーマーケティングのKPI設定内容
インフルエンサーマーケティングにおいて、KPIは具体的に何を設定すればよいのでしょうか。KPIの設定内容は、インフルエンサーマーケティングの目的に応じて種類が異なります。
インフルエンサーマーケティングの目的に応じて適切なKPI設定をすることにより、目標達成につながるでしょう。
それでは、インフルエンサーマーケティングのKPI設定例を5つ紹介します。
ユーザーの興味関心アップ
インフルエンサーマーケティングにおける1つ目のKPI設定としては、ユーザーの興味関心アップを目的とする設定をします。
ユーザーの興味関心アップを目的とした、インフルエンサーマーケティングにおけるKPI設定例は、以下にまとめました。
KPI設定 | 内容 |
UGC数 | ブランド・製品やサービスについてのSNS投稿数 |
クリック単価(CPC) | 目的ページへの遷移(1回のクリック)にかかった費用 |
「いいね」率/数 | コンテンツを見たユーザーに対する「いいね」の割合/数 |
コメント内容/獲得数 | ブランドに興味を持ったコメント獲得/コンテンツに対するコメント獲得数 |
動画視聴完了率/数 | 動画視聴完了者の割合/ユーザー数 |
アカウントフォロワー数 | SNSアカウントフォロワー数 |
URLクリック率/数 | ブランドサイト、ランディングページへのURLリンククリック率/数 |
インフルエンサーマーケティングの手段とユーザー興味関心アップ効果があるのは、キャンペーンと連動した企画です。
キャンペーンと連動した企画には、キャンペーン告知やシェアを促す役割としてインフルエンサーを起用するなど、各SNSキャンペーンの実施によりユーザーリアクションを得やすい方法となります。
各SNSキャンペーン例として、Twitterで行う「フォロー・リツイートキャンペーン」は興味関心アップと同時にユーザー認知を得る企画として参考にできるでしょう。
話題性のブランディング・獲得
インフルエンサーマーケティングにおける2つ目のKPI設定としては、話題性のブランディング・獲得を目的とする設定をします。
話題性のブランディング・獲得を目的とした、インフルエンサーマーケティングにおけるKPI設定例は、以下にまとめました。
KPI設定 | 内容 |
UGC数 | ハッシュタグ、テキスト、動画・画像などのSNS投稿数 |
シェア数 | シェアやリツイートなど、ユーザーがコンテンツを共有してくれた数 |
ポジティブ・ネガティブコメント比 | ポジティブ・ネガティブなコメントの割合 |
SOV(シェア オブ ボイス) | 競合他社と比較して自社についての話題性や口コミを獲得できている割合 |
話題性のブランディング・獲得を目的とする場合は、インフルエンサーマーケティングにおける「SNSでのシェア」にピントを合わせた指標を設定します。
インフルエンサーマーケティングとしては、サービス・製品紹介の他に、キャンペーンイベントなどで話題の即時性をアップさせるのが効果的です。
話題の即時性をアップさせるには、イベント企画時に人気のインフルエンサーを招待してライブ配信するなど、期間限定、エンタメ性を取り入れた企画は話題になりやすいでしょう。
見込み客(購買意欲)のアップ
インフルエンサーマーケティングにおける3つ目のKPI設定としては、見込み客(購買意欲)のアップを目的とする設定をします。
見込み客(購買意欲)のアップを目的とした、インフルエンサーマーケティングにおけるKPI設定例は、以下にまとめました。
KPI設定 | 内容 |
レビュー(UGC)獲得数 | 詳細なレビューが得られた数 |
クリック単価(CPC) | 目的ページへの遷移(1回のクリック)にかかった費用 |
ユーザー登録数 | メルマガ・新規会員登録など、ユーザーの情報が得られた数 |
投稿保存数 | ユーザーが投稿を後から見返そうと思い保存した数 |
SNS経由サイト回遊数・滞在時間 | SNSを経由したサイト訪問者の回遊数・滞在時間 |
SNS経由URLクリック率・数 | ブランドサイト、ランディングページへのURLリンククリック率・数 |
DMや質問コメントの質・数 | サービス・商品に関する興味があるなど購買意欲が高いコメントの獲得や質問 |
ユーザーに製品に関するWEB検索や他社との比較検討などで、購買意欲を高め見込み客アップを目的としたインフルエンサーマーケティングのKPIとしては、詳細なレビュー・ユーザー情報を得ることを意識した指標を設定します。
インフルエンサーマーケティングの工夫としては、レビューが丁寧なインフルエンサーを起用し、対象製品についてレビューしてもらうと製品の購入に向けて比較検討しているユーザーの購買意欲アップを促すでしょう。
人気のインフルエンサーが発信する情報は専門性・権威性・信頼性があるので、ユーザーに対して、製品へのアピール力も高く購買意欲を刺激してくれます。
認知を得る
インフルエンサーマーケティングにおける4つ目のKPI設定としては、認知を得ることを目的としたインフルエンサーマーケティングの場合「コンテンツが多くのユーザーにどれだけ触れたか」が成果判断の指標として重要なKPIとなります。
認知を得ることを目的とした、インフルエンサーマーケティングにおけるKPI設定例は、以下にまとめました。
KPI設定 | 内容 |
シェア数 | コンテンツのシェア回数 |
リーチ数 | 投稿を見たユーザー数 |
動画再生数 | 動画の再生回数 |
動画視聴・インプレッション単価(CPV・CPM) | コンテンツ1視聴・表示に対してかかった費用 |
インプレッション数 | 投稿表示数 |
認知を得ることを目的としているため、フォロワー数が多くシェアする力のある、インフルエンサーを起用するのが基本になります。その際、インフルエンサーの投稿画像を広告クリエイティブとして2次利用させてもらうなどの、広告効果をアップさせる活用法も有効です。
SNS・リスティング広告など、その他の媒体とも同時に行うことにより、短期間に大量の情報拡散が可能になるでしょう。
購買行動
インフルエンサーマーケティングにおける5つ目のKPI設定としては、製品の購買行動につながる過程に焦点を当てた指標を設定します。
KPI設定 | 内容 |
獲得単価(CPA) | 1件の売上獲得にかかった費用 |
ユーザー登録数 | ユーザーの情報が得られた数(クレジットカード決済の場合は別途カード情報登録数) |
購入数、売上・利益額 | サービス・製品の購入数、売上・利益の金額 |
SNS経由サイト遷移数 | SNSのURL経由でサイト訪問したユーザー数 |
インフルエンサーマーケティングとしては、フォロワー数の多い人気インフルエンサーも起用しつつ、ユーザーとの距離が近いマイクロインフルエンサーの起用を検討してみるのもよいでしょう。
マイクロインフルエンサーはフォロワー数が100万人などの人気インフルエンサーに比べて、一般的にフォロワーからの反応・アクションを得やすいからです。
インフルエンサーのフォロワー数は大勢いればいいというわけではなく、目的によって最適なインフルエンサーが変わることを理解するとよいでしょう。
インフルエンサーマーケティングにおけるKPIの効果分析ツール
インフルエンサーマーケティングにおけるKPIの効果分析ツールとは何でしょうか。インフルエンサーマーケティングでは、目標達成のために具体的な行動と数字を決め、KPIを設定して効果分析ツールによる分析を行います。KPIを設定して効果分析を行う際、効果分析ツールの方法を知っておく必要があります。
インフルエンサーマーケティング構想で設定したKPIデータを、効果分析する代表的なツールを紹介します。
各SNS効果分析ツール
インフルエンサーマーケティングを行う際、KPIの効果分析をするには各SNSに搭載されている標準機能が、効果分析ツールを活用するベースとなります。
各SNSの効果分析ツールは以下のものです。
- Instagramインサイト(Instagram)
- Twitterアナリティクス(Twitter)
- YouTube Studioの「アナリティクス」(YouTube)
各SNSの効果分析ツールを活用することで、PR投稿のパフォーマンス(いいね数など)を確認でき、分析の手助けとなるでしょう。
インフルエンサーマーケティングを行う際は、インフルエンサーを起用した一定期間後にインフルエンサーから効果分析ツールデータをシェアしてもらいKPI達成度を分析する方法があります。
また、インフルエンサーが登録するプラットフォームツールを使うことで、インフルエンサーの登録データを一括収集できるサービスを提供している企業もあります。インフルエンサーマーケティングを行う際は、インフルエンサーのデータを一括収集できるサービスを使うことで、データ収集が効率よく行えるので検討するとよいでしょう。
Googleアナリティクスとパラメータ付きURL
GoogleがGoogleアナリティクスを無料で提供していますが、GoogleアナリティクスはインフルエンサーマーケティングのKPI効果分析ツールとして手助けとなります。
インフルエンサーマーケティングのKPI効果分析ツールとして、GoogleアナリティクスはWEBサイトの訪問者・閲覧数など、WEBサイトのデータを総合的に分析できるツールです。インフルエンサーマーケティングのKPIを効果分析するには「パラメータ付きURL」を活用することで、WEBサイトへ流入がどのインフルエンサーからあったのかを分析することができます。
次の項目で、パラメータ付きURLについて詳しく解説します。
パラメータつきURLを作成する
パラメータつきURL作成ツールである「Campaign URL Builder」はGoogleが無料で提供しています。
パラメータとは、URLの後ろにさまざまなラベルを追加し、集めたデータを細かく分類できるデータ分析の方法です。
例えば広告をつかってサイトへの訪問者をアップしたいときに、パラメータをつけておくことで「どの時期のキャンペーンからサイトを訪れたのか」など、流入元を詳細に決められるため、詳しいデータ分析をすることができるようになるでしょう。
「Campaign URL Builder」はGoogleアナリティクスで効果分析が可能となる、パラメータつきURLを簡単に作成できます。
インフルエンサーを起用したパラメータつきURLを用いて効果分析する
インフルエンサーを起用したパラメータ付きURLを用いて効果分析する例として、複数のインフルエンサーを起用してECサイトでの売上アップを目指す例を解説します。
複数のインフルエンサーを起用した場合はどのインフルエンサーからECサイトへの流入が多いのか、また最も売上アップに貢献したのかを知っておくのは、インフルエンサーマーケティングに必要なことです。
ECサイトの製品ページURL例。https: //ec-site.com/製品ページ/への流入を促進したい場合
- インフルエンサー① https: //ec-site.com/製品ページ/インフルエンサー①とわかるパラメータ
- インフルエンサー② https: //ec-site.com/製品ページ/インフルエンサー②とわかるパラメータ
以上の形式でURLを事前に作り、各インフルエンサー達に伝えておきましょう。インフルエンサーは製品ページ(パラメータつきURL)を紹介してくれます。
パラメータつきURLをクリックしたユーザーが、インフルエンサーを介して流入したのかを認識できるようになります。
パラメータ付きURLは、インフルエンサーのKPI達成度の効果分析の際に重要な要素ですし今後のインフルエンサーマーケティングの際にインフルエンサーを選定する参考になるので、導入するのをおすすめします。
各SNSのKPI指標例
各SNSのKPI指標例として、KPI設定に利用できる項目をSNSごとに解説します。
- YouTube
それでは、詳しくみていきましょう。
YouTube
YouTubeでKPIを設定する場合は、投稿動画に関係する以下の項目を利用することができます。
KPI設定例:チャンネル登録者数 5000人増加
投稿動画に関係する項目 | 内容 |
コメント数 | コメントの数 |
高評価数 | 高評価の数 |
動画再生数 | 動画再生回数 |
チャンネル登録者数 | チャンネル登録者の数 |
インプレッションのクリック率 | サムネイルを見たユーザーが実際に動画を再生した割合/動画再生回数をインプレッション数で割って計算をする |
インプレッション数 | ユーザーの画面にサムネイル動画が表示された数 |
ユニーク視聴者数 | 動画視聴者の実人数。※詳細は欄外にて説明します |
※ユニーク視聴者数とは
ユニーク視聴者数とは、動画視聴者の実人数のことです。人数が多いほどさまざまなユーザーに視聴されています。
例をあげると、1人の視聴者が動画を10回再生した場合、ユニーク視聴者数は1人で動画再生数は10回増えます。しかし50人の視聴者が動画を1回再生した場合、ユニーク視聴者数と動画再生数は共に50人・回です。
TwitterでKPIを設定する場合は、ツイートに関係する以下の項目を利用することができます。
KPI設定例:プロフィール閲覧数 5000回到達
ツイートに関係する項目 | 内容 |
フォロー数・率 | フォロー数・割合 |
プロフィールの閲覧数 | ツイートからプロフィールに飛んだユーザーの数 |
プロフィールのクリック率 | ツイートを見たユーザーがプロフィールを見た割合/プロフィールクリック数をインプレッション数で割って計算をする |
インプレッション数 | ユーザーによるツイート閲覧数 |
InstagramでKPIを設定する場合は、Instagram投稿に関係する以下の項目を利用することができます。
KPI設定例:インプレッション数 7000回到達
Instagram投稿に関係する項目 | 内容 |
フォロワー数 | フォロワー数の増加 |
Google・Yahoo!検索数 | Google・Yahoo!検索数の変化 |
ハッシュタグ投稿数 | ハッシュタグ投稿数の変化 |
インフルエンサーの自己紹介文内URLクリック数 | 起用インフルエンサーの自己紹介文内URLクリック数 |
エンゲージメント数 | コメントやいいね!などのユーザー反応数 |
インプレッション数 | 投稿を見てもらえた数 |
まとめ
インフルエンサーマーケティングにおけるKPI設定や効果分析ツールなどの紹介をしてきました。
インフルエンサーマーケティングに限られた話ではありませんが、目標達成のために具体的な行動と数字を決め、KPI設定をすることにより確実な成果が得られます。
KPI設定をしたあとは、効果分析ツールによる効果分析もインフルエンサーマーケティングには大切なことです。
今回ご紹介したKPI設定例や効果分析ツールを参考に、インフルエンサーマーケティングの際は、効果分析を実施し次回のマーケティングに活用していきましょう。