【2023年最新】TikTok広告の宣伝費用相場や依頼の流れを徹底解説
「TikTok広告はどのくらいの費用がかかるの?」「広告出稿までの流れを知りたい」TikTokで自社商品やサービスを宣伝したいと思っても、費用相場や依頼の流れがわからず悩みますよね。
実は、TikTok広告にはいくつか種類があるため、予算に見合ったものを選ぶことが重要です。この記事では、TikTok広告の種類ごとの費用相場、広告出稿までの流れを徹底解説します。
記事を読めば、自社に合った広告出稿ができるようになります。
TikTok広告の宣伝費用相場
TikTok広告の宣伝費用相場をまとめました。
まずは一覧で見てみましょう。
広告の種類 | 課金方式 | 費用相場 |
起動画面広告 | インプレッション課金型 | 500万円~600万円 |
ハッシュタグチャレンジ広告 | 期間契約型 | 1,000万円~2,000万円 |
インフィード広告 | クリック課金型 | 50万円前後 |
運用型広告 | インプレッション課金型
クリック課金型 再生課金型 |
100円~1,000円/1,000再生
30円~100円/クリック 5円~60円/再生 |
広告は4種類あり、それぞれ課金方式が異なります。
TikTok広告を運用するには、広告・課金方式の特徴を把握することが重要です。目的に合った広告を運用すれば、高い費用対効果が期待できます。それでは、まずは課金方式の特徴から見ていきましょう。
TikTok広告の課金方式
TikTok広告には、複数の課金方式があります。
複数の課金方式としている理由は、広告主のニーズに合わせた選択肢の提供、広告の正確な効果測定のためです。
この章では、TikTok広告で使われている以下4つの課金方式を解説します。
- インプレッション課金型
- 期間契約型
- クリック課金型
- 再生課金型
費用相場を理解するためにも、どのような条件で費用が発生するのかを覚えましょう。
インプレッション課金型
インプレッション課金型とは、広告が表示された回数(インプレッション)に基づいて広告費が課金される契約形態です。
一般的には広告が1,000回表示につき課金され、費用相場は1,000インプレッションあたり100円~1,000円くらいとなっています。
インプレッション課金型のメリットは、ブランドの認知度を高める広告に適していることです。
広告が多くの人に露出される可能性があるため、ブランドのロゴやメッセージを見たユーザーは、自社ブランドの存在を認識しやすくなります。
ですが、インプレッション課金型のデメリットは、広告の効果測定がしづらいことです。
広告が表示された回数に基づいて課金されるため、ユーザーが広告をクリックしたのかはわかりません。
しかしながら、ブランドの認知度向上にはもっとも適した課金方式といえます。
期間契約型
期間契約型とは、広告を一定期間にわたって掲載する契約形態です。
TikTok広告では「ハッシュタグチャレンジ広告」が該当し、費用は1,000万円~2,000万円と高額です。
期間契約型のメリットは、契約期間中の広告費用をあらかじめ把握できるため予算管理がしやすい点にあります。
また、広告掲載の確定性が高くなり、キャンペーンやプロモーションなどのマーケティング戦略が立てやすいのも特徴です。
対して、期間契約型のデメリットは、広告費が高額であることです。
長期にわたって広告掲載ができるため、うまくいけば多くの人にブランドを認知してもらえますが、広告戦略が不十分であった場合は、費用対効果が小さくなる可能性があります。
期間契約型の広告を運用するときは、しっかりと戦略を立ててからにしましょう。
クリック課金型
クリック課金型とは、広告がクリックされた際に課金される契約形態です。
TikTok広告での費用相場は、1クリックあたり30円~100円となっています。クリック課金型のメリットは、無駄な費用をおさえられることです。
広告が表示されるだけでは費用が発生しないため、広告に興味を持ったユーザーがクリックするため、CVRが高くなります。
また、クリック数とCVRがハッキリわかることから、費用対効果を分析しやすいのも特徴です。
ですが、クリック課金型のデメリットは、想定外のユーザーが広告をクリックすることです。
クリックされているのにCVRが低下するというケースもあるため、広告運用中はこまめに分析と改善を繰り返しましょう。
自社サイトへのアクセスやアプリのダウンロードが目的の場合は、クリック課金型の広告がおすすめです。
再生課金型
再生課金型とは、動画広告が一定時間以上再生された際に課金される契約形態です。
TikTok広告での費用相場は、1再生あたり5円~60円となっています。
再生課金型のメリットは、費用対効果が高いことです。
再生課金型の課金条件は、一定時間以上の再生が必要であり、動画をスキップすれば課金されません。
そのため、広告に興味を持ったユーザーのみに動画でたくさんの情報を伝えられます。
それに対して再生課金型のデメリットは、動画広告の制作に時間とコストがかかることです。
しっかりとした動画広告をつくるとなると、
- カット
- テロップ
- BGM
- SE
などの編集が必要になります。
編集には数日かかるケースもあり、外注した場合は別途費用が発生するため、注意しましょう。
情報量が多い広告は、再生課金型がおすすめです。
TikTok広告の種類と費用相場
TikTokには4種類の広告があります。
それぞれ宣伝効果や費用が異なり、運用目的によって選択できるシステムです。
この章では、以下のTikTok広告の内容や費用相場について解説します。
- 起動画面広告
- ハッシュタグチャレンジ広告
- インフィード広告
- 運用型広告
どの広告が自社の運用に合っているか見ていきましょう。
起動画面広告
起動画面広告は、TikTokを起動した際に表示される広告です。
必ずTikTokユーザーに広告を見てもらえるため、認知度向上に大きな効果があります。
起動画面広告の課金方式は「インプレッション課金」であり、1,000回の表示につき770円ほどの費用が発生し、費用相場は500万円~600万円と高額です。
広告枠は1日1社限定の広告なので、費用面と広告枠の少なさがデメリットといえます。
しかし、TikTokを起動した全ユーザーに広告を配信できるメリットは大きく、短期間でブランドの認知度を上げたい人にはおすすめです。
ハッシュタグチャレンジ広告
ハッシュタグチャレンジ広告は、広告主がハッシュタグを作成し、ユーザーに参加してもらう広告です。
ユーザーの参加や口コミにより、ブランディングやファン獲得に大きく貢献します。
ハッシュタグチャレンジ広告の課金方式は「期間契約型」であり、以下4つのプランから選択可能です。
プラン | 費用 |
ベーシックハッシュタグチャレンジ | 1,000万円 |
スタンダードチャレンジ | 1,500万円 |
ハッシュタグチャレンジプラス | 1,700万円 |
バトルハッシュタグチャレンジ | 2,000万円 |
すべて契約期間は2か月間です。
プランによって保証されるインプレッション数などが変わります。
なお、4種類の広告のなかで一番人気があるのは「スタンダードチャレンジ」です。
参考までに保証されるインプレッション数は、
- 起動画面広告:650万インプレッション
- インフィード広告:900万インプレッション
となっています。
ハッシュタグチャレンジは、低単価で購入までのハードルが低い商材と相性が良いため、自社商品との相性を見極めて検討しましょう。
インフィード広告
インフィード広告は、TikTokの「おすすめ」に表示される広告です。
一般投稿と同じスタイルでの掲載のため、広告感が薄れ、ユーザーからの反応を得られやすいのがメリットといえます。
インフィード広告の課金方式は「期間契約型」であり、費用相場は50万円ほど。
以下3つのプランから選択可能です。
プラン | 費用 |
Brand Premium | 42万円〜 |
OneDayMax | 300万円〜 |
TopView | 625万円〜 |
すべて契約期間は1日ですが、プランによって表示方法が違います。
たとえば、Brand Premiumは「おすすめ」の上から80番目以内に表示されるインフィード広告で、最大60秒のフルスクリーン動画を表示できます。
あまり広告感を出さずにPRしたいなら、インフィード広告を検討しましょう。
運用型広告
運用型広告は、一般投稿に紛れて表示される広告です。
広告掲載の期間・ターゲット・予算を手動で設定するのが特徴です。
課金方式は、以下3パターンから選択します。
課金方式 | 費用 |
インプレッション課金型 | 100円~1,000円/1,000再生 |
クリック課金型 | 30円~100円/クリック |
再生課金型 | 5円~60円/再生 |
運用型広告は少額から始められるため、TikTok広告を試してみたい企業に向いています。
実際に広告を運用し、効果がないと思えば、その時点で広告を終了することも可能です。
また、TikTok以外に運営元である「TopBuzz」や「BuzzVideo」など、他のアプリにも広告配信できる点もメリットといえます。
TikTok広告出稿までの流れ
この章では、TikTok広告出稿までの流れを解説します。
全体の流れを覚えておけば、いざ広告を出稿するとなったときに落ち着いて対応できるはずです。
TikTok広告出稿までの流れは、
①アカウント開設
②詳細情報の入力
③請求情報の設定
④広告マネージャーモードを設定
⑤CVイベントを設定
⑥オーディタイプの設定
⑦予算の設定
⑧広告キャンペーンスケジュールの設定
⑨広告の投稿
以上、9ステップです。
1つずつ詳しく見ていきましょう。
①アカウント開設
TikTok公式サイトである「TikTok For Business」へアクセスします。
アカウントを開設するには、メールアドレスか電話番号を入力したあと、自分で決めたメールアドレスを入力し、登録ボタンをクリックしましょう。
ロボットではないことを確認するためにポップ画面が表示されるので、指示のとおり対応すると、メールアドレスに認証コードが送られてきます。
認証コードを入力したら、詳細情報の入力画面に進みましょう。
②詳細情報の入力
詳細情報の入力では、以下の情報を入力します。
- 国/地域
- 業界
- 会社名
- アカウントのタイムゾーン
- 電話番号
- アカウントの通貨
すべて入力したら、登録をクリックしてアカウント開設まで完了です。
同意ボックスにチェックを入れて「登録」をクリックします。
③請求情報の設定
請求情報の設定画面に移るので「自動決済(後払い)」と「手動決済(前払い)」のどちらかを選択します。
そのあと「広告マネージャーを開く」をクリックしましょう。
④広告マネージャーモードを設定
「どの広告マネージャーモードがお客様のビジネスニーズに最適ですか?」と聞かれるため「簡易モード」「カスタムモード」のどちらかを選択します。
モードの切り替えはいつでもできるため、間違えても問題ありません。
「簡易モード」とは、キャンペーンの作成や管理に費やす時間を少なくし、ビジネスの運営に集中できるよう、デザインが簡易化されたモードです。
「カスタムモード」とは、使用者が自由にカスタマイズ可能であり、アプリインストールやコンバージョンなど、あらゆる広告目的に最適なモードです。
今回は「簡易モード」を選択して手順を進めます。
⑤CVイベントを設定
次に「広告の目標は何ですか?」と聞かれるため、以下4つから選択します。
- トラフィック
- コミュニティインタラクション
- リード生成
- ウェブサイトのコンバージョン数
当てはまるものを選択したら「続行」をクリックします。
⑥オーディエンスタイプの設定
次に「誰に広告を見てもらいますか?」と聞かれるため「カスタムオーディエンス」「自動オーディエンス」のどちらかを選択します。
「カスタムオーディエンス」を選択した場合のみ「デモグラフィック」「興味&行動ターゲティング」のそれぞれに情報を入力しましょう。
そのあと、画面を下にスクロールして「どこに広告を表示させたいですか?」と書かれたところに進みます。
TikTokは自動でチェックが入っているため、希望があれば「追加のプレースメント」も選択しましょう。
ここまで設定が完了したら「続行」をクリックします。
⑦予算の設定
次に「予算を設定してください」と書かれた画面に移るため「1日あたり」「通算」のどちらかを選択します。
⑧広告キャンペーンスケジュールの設定
予算の設定が終わったら、すぐ下に「広告の配信日時を設定してください」と書かれたところがあります。
「日付を設定」「現在以降」のどちらかを選択し「続行」をクリックしましょう。
⑨広告の投稿
最後に広告の投稿です。
TikTokアカウントで投稿する方法は、
- TikTokアカウントで投稿
- TikTok広告マネージャーアカウントで投稿
のどちらかです。
TikTokアカウントで投稿するには「TikTokでログイン」をクリックしましょう。
アカウントにログインして投稿できます。
TikTok広告マネージャーアカウントで投稿するには「TikTok広告マネージャーアカウントで広告を作成」と書かれた下にある「動画をアップロード」「画像をアップロード」それぞれで投稿できます。
TikTok広告出稿の注意点
TikTok広告出稿には、2つの注意点があります。
どちらも広告出稿前に知っておかなければ後悔するため、しっかり覚えておきましょう。
TikTok広告出稿の注意点は、
- 広告出稿後のキャンセルはできない
- 広告出稿後の途中修正はできない
の2つです。
TikTok広告は事情があって広告配信をキャンセルしても、予定していた費用の全額を支払う必要があります。
また、広告配信期間中は広告内容の修正ができないため、広告出稿前のチェックを徹底しましょう。
TikTok広告のコツ
TikTok広告にはコツがあります。
ただ広告を配信するだけでは、ユーザーに興味を持ってもらえず、広告費が無駄になるため注意しましょう。
ユーザーに興味を持ってもらうコツは、
- 最初の3秒を意識する
- 広告感を感じさせない
の2つです。
TikTokを視聴するユーザーは、次々に動画を切り替えます。
興味がないと思った動画は、ほんの1秒~3秒で切り替えられてしまうため、広告の始まりがおもしろくないなら、ユーザーに見られないと思ったほうが良いでしょう。
広告の開始3秒以内にインパクトを持たせたり、流行っているBGMを差し込んだりと、ユーザーに興味を持たれる工夫が必要です。
また、いかに一般ユーザーがつくったように見せるかも重要であり、見た瞬間に広告とわかるものは好まれません。
「普通の投稿だと思って見ていたら広告だった」と思われるよう、人気の一般投稿を研究し、広告に活かしましょう。
コツをおさえれば、予想以上の費用対効果が見込めるはずです。
TikTok広告活用の成功事例
最後にTikTok広告の成功事例を解説します。
成功事例を手本とすることで、自社で広告運用を行う際の成功率が上がるはずです。
この章では、
- 日本ロレアル(メイベリン ニューヨーク)
- 江崎グリコ(ポッキー)
- 大塚製薬(ファイブミニ)
- 花王(アタックZERO)
の成功事例を見ていきましょう。
日本ロレアル(メイベリン ニューヨーク)
日本ロレアルは、インフィード広告を使って成功しています。
化粧品ブランドである「メイベリン ニューヨーク」のマスカラは、洗練された大人の女性をターゲットにしていましたが、TikTok広告では若い女性をターゲットにしました。
ブランド好感度を高めるため、看板アイテムである「ボリューム エクスプレス ハイパーカール ウォータープルーフ N」を使ってプロモーションを実施。
若い女性が親しみやすいよう、インフルエンサーの莉子さんに「まつげ彼氏」をテーマにした動画を撮影してもらいました。
動画では製品の特徴ではなく「まつ毛は彼氏と同じく、こちらがどれだけ頑張っても、ちっとも思い通りにならない」という不満を表現。
広告の音楽は、女性が共感する歌詞を音楽にのせてオリジナルで制作しました。
動画の終盤にハイパーカール マスカラが登場し、まつ毛の悩みが解消することをアピールしたところ、たった1日で、
- 48,700件のいいね
- 2,907件のコメント
- 709件のシェア
を記録。
ブランド認知度は80%増加し、ブランド好感度は47.9%上昇しています。
江崎グリコ(ポッキー)
江崎グリコは、ハッシュタグチャレンジ広告を使って成功しています。
広告配信の目的は「ポッキー&プリッツの日」である11月11日を盛り上げ、若者からのブランド認知・エンゲージメントを高めるためです。
目的達成のため、江崎グリコは「#ポッキー何本分体操」というハッシュタグチャレンジを実施。
「あなたのHappy何本分?」というオリジナル楽曲に合わせて「持っているポッキーの本数が多いほど幸せ」というメッセージを届けました。
多くの人に届けるため、インフルエンサーにフィンガーダンスの実演を依頼。
指をポッキーに見立てたダンスで、歌詞に合わせて正しい数の指を見せるというものです。
ハッシュタグチャレンジはTikTokで話題となり、製品に対する親しみや購入意向のアップにつながっています。
また、わずか5日で動画閲覧数2,730万回、ユーザー作成動画23,600本以上投稿という驚きの結果になりました。
大塚製薬(ファイブミニ)
大塚製薬は、起動画面広告・インフィード広告で成功しています。
大塚製薬の製品である「ファイブミニ」は、30代~50代をターゲットにプロモーションを行っていました。
元々TikTokはアカウント開設すらしていなかったのですが、営業から「コンビニでPOSの動きが良くなっているがマーケティング側で何かしているのか」と問い合わせがあり、TikTokで「ファイブミニ」がバズっていることを知ります。
若い女性を中心に「便秘やダイエットに良い」という投稿が伸び、ほかの食材と組み合わせるアレンジドリンクも多数登場。
その後、POSが2倍になり、動画再生回数が伸びていることから、TikTok広告出稿を決意します。
TikTokの人気インフルエンサーを起用してインフィード広告を配信したところ、再生回数・いいね数を獲得。
多数のコメントもあり、ユーザーの購入の後押しになりました。ファイブミニ1パック(6本入り)を1,000名にプレゼントしたキャンペーンでは、起動画面広告を使用。
まだ飲んだことがない層に向けた企画でしたが、30代からの応募もありました。
ハッシュタグ「#ファイブミニ」がついた動画の視聴回数は、2021年8月上旬時点で2,000万回を超えています。
花王(アタックZERO)
花王は、インフルエンサーを起用した広告で成功しています。
アタックZEROのワンハンドプッシュは、
- 片手で簡単に洗剤を計量できる
- プッシュ回数によって量の調整ができる
という特徴があり、TikTok上でのアピールを考えました。
広告配信には「ぽるぽるちゃん」という人気インフルエンサーにコラボを依頼して動画を制作。
ユーザーの共感を生むため、広告色をおさえながら、ワンハンドプッシュの特性をアピールしています。
動画のポイントは、
- 投稿文に「アタックZERO」「1プッシュで5g出る」と記載
- お子さんを抱っこしながら片手で使うシーンを入れる
などがあります。
結果、動画は730万回再生され、ブランドリフト調査での広告認知が141%リフトしました。
まとめ
TikTok広告は、目的に合ったプランを選ぶことが重要です。
目的に合わせたプランを選べば、無駄のない広告運用が可能になります。
認知度を上げたいならインプレッション課金型、自社サイトへの流入数を上げたいならクリック課金型を使うなど「なぜ広告を運用するのか」をハッキリさせましょう。